天空に舞い上がる愛。ブレゲ「クイーン・オブ・ネイプルズ 8905

バレンタインデーに向けて、ブレゲが「クイーン・オブ・ネイプルズ」に天空の詩を纏わせます。文字盤にはホワイト マザーオブパールが採用され、ムーンフェイズ表示と時、分、秒を表わすサブダイヤルが生み出す空間に、ふわふわと浮かぶような「雲」を表現しています。このモデルは世界限定28本で展開されます。

 女性のための時計の象徴である「クイーン・オブ・ネイプルズ」コレクションは、ナポレオンの妹でナポリ王妃となった、カロリーヌ・ミュラのために作られ、1812年に届けられた歴史上初の腕時計からインスピレーションを得ています。当初のケースが特徴のこのタイムピースは、今日では、紛れもなくレディースウォッチを象徴する存在となっています。現代的なコレクションの各モデルでは、宝石のセッティング、ラッカー仕上げなど、そのすべてが女性らしさを称えています。ブレゲが新たに再解釈したこのモデルも、その例外ではありません。バレンタインデーを記念して発表されたこのタイムピースは、さりげないロマンチックをまとった優雅な魅力を演出します。

BREGUET(ブレゲ) 天空に舞い上がる愛。ブレゲ「クイーン・オブ・ネイプルズ 8905」
 文字盤には、軽やかな空が描かれ、ホワイト マザーオブパールの「雲」がきらめきを添えています。12時位置には、45時間のパワーリザーブを赤で示す、愛の軌跡があしらわれ、まるで雲に浮かんでいるようなハンマリングで立体感が加えられた繊細なムーンフェイズ表示にはホワイトゴールドが使用されています。文字盤下部にあるチャプターリングには、手彫りのギヨシェ模様を施した天然のホワイト マザーオブパールが配され、スモールセコンド表示の中央にも同様のブレゲコピー模様が施されています。先端に穴が開いた、ブルースティール製のブレゲ針は、時と分を示し、1秒1秒がかけがえのない愛を表現するカタチでスモールセコンドに赤いラッカーが施されたハートを二重にあしらっています。ホワイトゴールドのベゼルとケースのフランジには、きらめく128個のダイヤモンドが散りばめられ、ポエティックな雰囲気を演出しています。情熱的な愛の象徴である赤は、リューズにもルビーが施され、象徴的なアクセントとしてあしらわれています。ホワイトゴールドを使用したこのタイムピースは、愛の炎を思わせる深紅の色合いと空が生み出すコントラストを見事に表現しています。燃えるような赤のアリゲーターレザーを使用したストラップには、28個のダイヤモンドがあしらわれた三つ折りのホワイトゴールドフォールディングバックルが組み合わされています。

BREGUET(ブレゲ) 天空に舞い上がる愛。ブレゲ「クイーン・オブ・ネイプルズ 8905」

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フェミニンスタイルを生み出すテクニカルパフォーマンス
 アブラアン-ルイ・ブレゲは、美と高精度を兼ね備えた時計を提供するという高い基準を自らに課しました。この価値観は、今日においてもマニュファクチュールの優先事項として引き継がれ、この新作でも同様に表現されています。新作の「クイーン・オブ・ネイプルズ 8905」の心臓部で鼓動する自動巻きのムーブメントには、ストレートライン・スイスレバー脱進機とシリコン製ひげゼンマイが搭載されています。269個の部品から成るムーブメントの振動数は毎時25,200振動(3.5Hz)です。プラチナ製ローターには手彫りのギヨシェ模様が全体に施されており、高級時計における最も崇高な原則に従って、繊細に装飾されたムーブメントと同様に、サファイア・ケースバックから眺めることができます。さらに、このエレガントなタイムピースは、3気圧(30m)の防水性能を備えています。

王妃の時計
 ナポレオン・ボナパルトの末妹カロリーヌ・ミュラは、ナポリ王妃時代に芸術の偉大な支援者になり、ブレゲからは懐中時計と置時計合わせて30点以上も購入しました。パリのケ・ド・ロルロージュに工房を構える時計師ブレゲは、1810年にナポリ王妃のための時計の製作に取り掛かりました。それはまさに、腕に着けて使うように考えられた時計でした。すなわち、世界初の「腕時計」とされるものです。ブレゲの保存台帳には、1812年に納品され、1849年と1855年に修理した記録が残っているので、この時計がたどった歴史と、今は現存しない時計の特徴を知ることができます。それは、細長いケースとギヨシェ彫りのシルバー仕上げダイヤルが備わる腕時計で、極めて精巧に作られ、複雑機構のリピーターやムーンフェイズに加え、温度計までもが組み込まれたものでした。そして、腕に装着するためのブレスレットは、髪とゴールドの糸を撚り合わせて作られていました。

2022年の旧正月を祝うブランパンの新作「ヴィルレ トラディショナル チャイニーズカレンダー

2022年の旧正月を祝うブランパンの新作モデルは、グラン・フー・エナメルダイアルに太陰太陽暦を表示し、ケースバックには寅が刻まれているプラチナモデルだ。

ヴィルレ トラディショナル チャイニーズカレンダー
中国の暦を表示する数少ないコンプリケーション
 さまざまなカレンダータイプを展開するブランパン「ヴィルレ」コレクションの中でも、今回新たなバリエーションが発表された中国暦が表示される限定モデルは、数千年かけて構築され中国の伝統に深く根差す基本原理に基づいて作られている。

ヴィルレ トラディショナル チャイニーズカレンダー
ブランパン「ヴィルレ トラディショナル チャイニーズカレンダー」


自動巻き(Cal.3638)。39石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約168時間。Ptケース(直径45.2mm)3気圧防水。世界限定50本。
 ブランパンが自社開発した複雑機構である、トラディショナル チャイニーズカレンダーの文字盤には、時、分、グレゴリオ暦、そして中国暦が表示される。この中国の暦には、伝統的な2時間刻みの時辰、曜日、月、閏月の表示、十二支、五行と十干(甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸から成る10の要素の集合)が含まれている。また、中国の暦の月を決める基準であり、ブランパンのコンプリートカレンダーの重要な要素であるムーンフェイズも文字盤に配されている。

ヴィルレ トラディショナル チャイニーズカレンダー
2022年寅年(22年2月1日から23年1月21日まで)を迎えるにあたり、この象徴的なコンプリケーションの新モデルを制作した。ホワイトのグラン・フー・エナメルダイアルを備えるこのプラチナ製モデルのローターには、22年の干支の寅「壬寅」が刻まれている。
 ヴィルレ コレクションのシグネチャーであるデザイン要素を忠実に受け継ぎ、直径45mmのダブルステップ・ベゼルのケースには、容易に機能を調整できるアンダーラグコレクターが搭載されている。このケースが、ブランパンの職人のサヴァフェールをあらわす表示を囲む。

 チャプターリングはゴールド製の植字で、その他の表示はエナメルで描かれている。くり抜かれた葉のような形状をした主要な針は、18世紀の時計製造の伝統を彷彿とさせる、グレゴリオ暦の日付を指し示すブルースティール製のサーペント針を組み合わせている。

ヴィルレ トラディショナル チャイニーズカレンダー
本作は自社製ムーブメント、キャリバー3638により作動する。このムーブメントの複雑さの要因は、表示数の多さと暦の不規則なサイクルだ。2世紀以上にわたる時計製造の経験により、卓越した技術を持つウォッチメーカーを抱するブランパンコピーN品であるが、トラディショナル チャイニーズカレンダーの開発に関してはまったくの白紙から始まったという。この複雑機構は大きな挑戦の結果であり、完成までに5年におよぶ研究・開発期間を要した。
 実用的で象徴的なトラディショナル チャイニーズカレンダーは、時間のコンセプトに対するさまざまなアプローチを考える機会を時計愛好家たちに与える。殷の時代にさかのぼる古代中国から使われている暦は、かつては日本においても重要な存在ではあったが、現代の日本では十干十二支を使用する機会は少なくなっている。

 日常生活において十干十二支を目にする機会といえば占いぐらいではないだろうか(還暦は十干十二支の最後の干支である60番目の癸亥“みずのとい”に所以する)。干支にはそれぞれに意味があり、2022年の干支である「壬寅(みずのえのとら)」は、冬が厳しいほどに春の芽吹きは華々しく、生命力にあふれる年になるという意味が込められている。

ベル&ロスの都会派「BR 05 クロノ」から新ダイヤルが登場

幾何学の基本的な図形である四角と丸を絶妙なセンスで組み合わせたベル&ロス「BR 05」に、クロノグラフが追加されたのは2020年。ダイヤルカラーはブルーとブラックの2種類だったが、2021年末にホワイトダイヤルの「BR 05 クロノ ホワイト ホーク」がリリースされた。シルバーダイヤルに微細な粒子状のホワイトオパーリン仕上げを施しており、乱反射を抑制した乳白色が上品で美しい。ステンレス・スチールのメタリックシルバーに包まれたクロノグラフとホワイトダイヤルとの相性は、意外にもインパクトが強く、清新な若々しさを感じさせる。

このカラーリングは航空業界へのオマージュであり、直接的には「ファルコン」と呼ばれるチャーター用のビジネスジェットから着想を得たという。機体はホワイトで、サイドには鮮やかなレッドのラインが流れるように描かれている。「BR 05 クロノ ホワイト ホーク」もクロノグラフ関連の2本の針はレッド。ハイコントラストによる視認性はもちろんだが、ともすれば静謐に見える乳白色のダイヤルに躍動感と活気を与えている。

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航空業界にオマージュを捧げる意味で「ホワイト ホーク」と命名。背後のジェット機は着想源となったフランス・ダッソー社の「ファルコン 8X」。3発のエンジンを尾翼付近に搭載した、乗客定員19名のビジネスジェットであり、ホワイトのボディに流れるようなレッドのラインが印象的だ。

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「BR 05」はスーツにフィットするモデルとして2019年に誕生
「BR 05」ベル&ロスコピー品は、航空機の計器盤を切り取ってそのまま時計にしたような「BR 01」をルーツとしているが、空と海で活躍するスポーツモデルから一転して、高層ビルが建ち並ぶ大都会で活躍する人たちのための「時を刻む計器」をコンセプトとして2019年に誕生した。ケースの四隅を流麗な曲線で造形。ていねいに面取りするだけでなく、金属の質感を強調するサテンと、輝きを放つポリッシュで磨き分けるなど、スーツの袖口にもフィットする高級感を備えている。2020年に追加されたクロノグラフも、それまでの3針スタイルを崩さない2つ目のヴィンテージテイスト。30分積算計とスモールセコンドのサブダイヤルはベゼルの形状に合わせており、フレームには同心円状の筋模様を刻んだスネイル装飾も施されている。

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ケースバックのサファイアクリスタルには「ホワイト ホーク」の勇壮な顔が描かれる。ムーブメントは自動巻き「BR-CAL.301」。パワーリザーブは約40時間。
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大都会で活躍するジェットセッターをイメージ
とはいっても、ベゼルには4本のビスがねじ込まれており、角型のリューズガードもビス留め。硬派な“計器感”も濃厚に残されていることが独特の魅力といっていいだろう。ルーツである「BR 01」から始まったコレクションは、パイロットウォッチやダイバーズなど多彩なバリエーションを展開してきたが、「BR 05 クロノ ホワイト ホーク」は航空機にインスパイアされたといっても、都会派から再び空に戻ったわけではない。パイロットではなく、ブリーフケースを片手にプライベートジェットを利用する乗客の腕に寄り添うクロノグラフとして、ホワイトダイヤルが選ばれたのである。大空と海から大都会に降り立ち、ビジネスで世界を飛び回るジェットセッターへ。「BR」シリーズは、長い時間をかけて壮大な物語を紡いできたように思われる。

ボーム&メルシエが新たな機能《Virtual Try-On / ヴァーチャル・ウォッチ機能》

ボーム&メルシエが《Virtual Try-On / ヴァーチャル・ウォッチ機能》により、「リビエラ」コレクションの時計をブランドウェブサイトで直接試すことのできる革新的なシステムを導入します。これは、ソーシャルメディアやアプリなどを介さず、また手首に何かを装着することなく利用できるシステムです。この進歩した拡張現実のテクノロジーは、メゾンに根付く革新的な精神と“お客様さまの期待に最大限寄り添う”というその究極の目標を体現しています。190年以上の時計製造ノウハウを持つメゾンにとって世界初の試みです。

ヴァーチャル・ウォッチ機能》は、スマートフォンのカメラを使って、ボーム&メルシエのウェブサイトで紹介されているアイコニックなコレクション「リビエラ」の様々な時計を手首の上で試すことができます。装着希望のモデル専用のページにアクセスし、お手元のスマートフォンのカメラ機能を立ち上げ、スマートフォンの後ろに手首を移すと、まるでマジックのように「リビエラ」モデルが登場し手首に映し出され現れます。この斬新で唯一無二のシステムは、ソーシャルメディア、アプリのダウンロード、手首へ何か装着することなく、ウェブブラウザを使ってすべてのスマートフォンで対応可能です。選択された時計はすべての角度から見ることができ、またリモートでのプレゼンテーションが可能となり、お客様にとっての利点を第一に考え完成したシステムです。お客様はコレクション内の様々なモデルを試し、ご自宅やその他の場所から、お一人でも、または、他の方々のアドバイスを受けながらゆっくりと時計を選ぶことができます。簡単で気軽に時計の試着を楽しんでいただけます。

「現在知られているすべての拡張現実と異なり、ボーム&メルシエはウェブサイトから直接お客様が気軽に試着体験ができる新しいシステムを提案する初のメゾンです。アプリのダウンロードや手首への装着は一切必要としません。どんなスマートフォンからでも行っていただけます。お客様に真の付加価値を提供できるこの機能的なテクノロジー、ヴァーチャル・ウォッチ機能を活用し、e コマースに対してさらに身近に、気軽に、そして遊び心溢れる体験をしていただくためのさらなる一歩だと考えます」と、ボーム&メルシエのデジタル・ディレクターのAykut Tunca / アイク・トンカは語ります。

技術面におけるイノベーションは、常にボーム&メルシエのDNAの一部であり、お客様への最高のサービスのためでもあります。時計製造における技術とデザイン性は変わることなく、常に、現代的、機能的、そしてシンプルさを取り入れています。この精神から、ボーム&メルシエ 時計 コピー革新的な素材とコンセプトを採用した自社製のボーマティック・ムーブメントが開発されました。このムーブメント自体がテクノロジーの進歩であり、特にデザイン面から機能面まで、お客様のタイムピースに対する期待に最大限に応えるために開発されました。

 現在、《ヴァーチャル・ウォッチ機能》は、アイコニックコレクションである「リビエラ」のみが対象ですが、今後ボーム&メルシエの他のコレクションにも適用される予定です。1973年、初代リビエラの発表以来、この伝説的なタイムピースを通してボーム&メルシエは、デザイン、シェイプ、時計製造技術におけるそのノウハウを表現し続けています。そのフィロソフィーに忠実な「リビエラ」は、2021年4月のWatches&Wondersで、幅広いバリエーションを取り揃えよみがえりました。大胆で、ユニークなフォルムの「リビエラ」は、現代版としての機能を備えながらも、多くのリビエラファンの期待に応えるべく、《ヴァーチャル・ウォッチ機能》という画期的なシステムを通してより多くの方に試着体験をお届けいたします。心惹かれるお気に入りの一本を是非みつけてください。

新世代のオーデマ ピゲ ロイヤル オーク オフショア登場

時代が再び活気ある時を刻み始め、その高揚感と新たな気分とともに腕元の時計も一新したくなる。注目はスイスの名門オーデマ ピゲの「ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ」だ。1972年に誕生し、“ラグジュアリースポーツ”という新ジャンルを打ち立てた金字塔「ロイヤル オーク」の革新性を受け継ぎ、93年に初登場した。2021年にデザイン、ムーブメントとも刷新されたロイヤル オーク オフショアの新作の詳細を紹介する。(文・柴田 充 写真・奥山栄一)

ケース径、文字盤デザインとムーブメントを一新

ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ
2022年の新作。オーデマピゲ コピー新型自社製キャリバー4401を搭載し、クロノグラフは従来の縦から横配列に変更した。存在感ある新しいケースサイズに、特許取得のストラップ交換可能システムを採用し、TPOに合わせて容易に交換できる。ステンレススティール、ケース径43mm、10気圧防水、自動巻き、パワーリザーブ約70時間。

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 1993年当時の高級時計の常識を超えた42㎜の大径ケースにクロノグラフを備えたロイヤル オーク オフショアのマッシブなスタイルは、“ビースト(野獣)”のニックネームが付けられたほど。だが確実に時代を捉えたことが分かるまでに時間はかからなかった。2000年代初期には44㎜というさらに大径のケースを加え、今年の新作はそれ以来初の大幅な刷新になる。

 最大のトピックスは、レギュラーモデルの42㎜と44㎜のラインアップに加わった43㎜というケースサイズと、シンボルであるクロノグラフ・サブダイヤルのレイアウトが縦配列から3時位置、6時位置、9時位置の横配列に変わったことだ。さらに文字盤を彩る“メガタペストリー”のパターンも見直し、よりシャープなピラミッドはそれぞれをクロスパターンでつなげた。

 さらにサテンブラッシュで仕上げた頂上のスクエア・インデックスが深みある奥行きを演出し、スポーティーな躍動感が伝わってくる。その12時位置に配したロゴも、従来のシグネチャーからゴールドのAPイニシャルのアプライドに変わり、すっきりとしたモダニティーが漂う。

印字ではなく、別部品で構成するアプライド・インデックス/ロゴを採用。立体的で視認性が高い高級時計ならではの仕様
 実際に着けてみると、見た目以上に新鮮な印象に驚かされる。角型プッシュなど44㎜径譲りのダイナミックさはそのままに、わずか1㎜の違いでフィット感が全く異なるのだ。細部をブラッシュアップした洗練のデザインに、縦方向に滑らかにカーブを描くベゼルとサファイアクリスタルもその印象を深めるのに一役買っているのだろう。これまでそのボリューム感から手にするのをためらってきたファンにもお薦めだ。

 例えばデフォルトのラバーストラップから、オプションのレザーストラップに換装してもいいだろう。スモークブラウンのダイヤルに合わせて薄いブラウンを選べば、がぜんビジネス寄りのルックになる。スマートカジュアルなスーツにも違和感なく、その力強さは相手にも絶大な信頼感を与えるに違いない。そして世界三大高級時計ブランドと称えられるステータスと気品は、ビジネスの成功をサポートしてくれるだろう。

インタビュー A.ランゲ&ゾーネ商品開発ディレクター「アントニー・デ・ハス

細かなリファインが際立つ、新しい“ルーメン”
A.ランゲ&ゾーネ商品開発ディレクター。1967年、オランダ生まれ。89年にクリスチャン・ホイヘンス技術学校を卒業後、IWCを経て、ルノー・エ・パピ(現オーデマ ピゲ ル・ロックル)に入社。リピーターやトゥールビヨンといった複雑時計の設計に携わる。2004年、A.ランゲ&ゾーネに入社。ティノ・ボーベとともに、さまざまな新製品の開発に当たる。14年より現職。商品開発ディレクターとして、ムーブメントだけでなく、外装やデザインまでコントロールする。
「この時計が搭載するムーブメントは『ツァイトヴェルク・デイト』の進化形だ。ただし、デイト表示を取っただけではなく、地板なども設計し直した」。併せて、蓄光塗料を載せるにあたって、細かなモディファイを加えたという。

「時・分の表示ディスクに蓄光塗料を載せると厚みが増して、干渉してしまう。そのため、ルーメンはディスク同士の間隔を少し広げた。ただし、オデュッセウスほど塗料を厚くするとやはり引っかかってしまうため、印字は少し薄くした」

 時・分のディスクを見ると、蓄光塗料を盛った印字は周囲にまったくにじみがない。一度、ホワイトを印字した後、その上から蓄光塗料を載せているとのこと。蓄光塗料の印字の質は、似たものの中でずば抜けて良い。文字盤そのものもかなり良質だ。

「厚さ1mmのサファイアクリスタルをレーザーでくりぬいて文字盤にしている。表面処理をした後、印字はスイスで行っている。歩留まりは厳しくて、50枚製造した文字盤のうち、27枚しか残らない」

 ケースの作りにも感心させられた。素材に選ばれたハニーゴールドは、硬くて退色しにくいが、溶接ができない。ラグとケースの隙間は溶接仕上げと勘違いするほど密だが、デ・ハス曰く「これも今までと同じくネジ留め。やはり溶接は不可能だよ」とのこと。蓄光塗料にせよ、サファイアクリスタル文字盤にせよ、ハニーゴールドケースにせよ、今までにあるものだ。しかし、仕上げはもう一段良くなった。

 文字盤の低い歩留まりが示す通り、本作はあくまで好事家向け、より正確に言うとA.ランゲ&ゾーネ コピーのコレクター向けの限定品だ。しかし、搭載するムーブメントは、今後通常版に転用されるだろう。

「昔のルモントワールは効率があまり良くなかったので、改善したかった。ルモントワールを1分間で作動するように改めて、テンワの慣性モーメントも少し落とした。以前は22.85㎎/㎠だったが、今は17㎎/㎠。テンワ自体は変えなかったが、マスロットを少しだけ軽くした。その結果、時・分が切り替わる際も振り角は落ちないし、パワーリザーブも約72時間に延びたよ」

https://www.supakopitokei.com/alangesoehne_copy206.html

 抜かりなく細部を詰めてきたA.ランゲ&ゾーネ。本作の価格は途方もなく高いが、その仕上がりには脱帽だ。

ロレックスにしか使われていない夜光塗料「クロマライト」の秘密

王道中の王道ROLEX。日本一、いや世界一知名度が高いロレックスですが、みなさんはロレックスのこと、ちゃんとご存知ですか? あなたはどのロレックスがお好み? ロレックス愛用者の投稿写真をもっと見る なんとなくカッコイイから、資産価値が高いからと言って選ぶのはもったいない。なぜなら大人の男性にとっては身に着ける腕時計はご自身のステイタスとも直結します。 今回お話しするのは、ロレックスが独自に開発・特許を取得した夜光塗料「クロマライト」につついて。

そもそも夜光塗料ってなんで開発されたの?

今では当たり前の存在になりましたが、そもそも、暗闇で光る時計が開発された経緯はご存知ですか? そのはじまりは1910年代の頃まで遡ります。当時はまだ街灯が今ほど整っていない時代。辺りが暗くなると文字盤から時間を読み取るのが難しかったことは容易に想像できますね。 そこで、長短針とインデックスが光るようにすることによって、暗闇でも時刻が分かるようにしようと時計にも夜光塗料が採用されました(夜光の機能は軍隊で昼夜問わずに日々ミッションを遂行する方達にとっては特にかかせないものでした)。

夜光塗料は一種類ではない

現在までには様々な夜光塗料が開発されています。 それぞれの由来や特徴を説明すると長くなりますので、こちらではかなりざっくりまとめますが…腕時計に使用されている ラジウム(~1960年代)→トリチウム(~1990年代)→スーパールミノバ(2000年頃~)と変遷をたどります。 ※夜光塗料には2種類、『自発光塗料』と『蓄光塗料』と呼ばれるものがあります。自発光はその名の通り、塗料自ら光るものです(ちなみに明るい所ではわかりにくいですが、常時光っています)。 蓄光は読んで字のごとく「光を蓄える」ものですから、周りの光を吸収し蓄える事で発光しています。 ・自発光塗料:トリチウム ・蓄光塗料:スーパールミノバ、クロマライト に分類されます。

クロマライトの利点や特徴は? いつから採用された?

ロレックスでは2007年頃からは独自に開発・特許を取得した蓄光塗料「クロマライト」を採用。スーパールミノバが緑色の光を放つのに対して、ピーコックブルーと呼ばれる鮮やかな青い光を放つのが特徴です。 クロマライトの発光時間は、一般的な蓄光塗料の約2倍で、8時間以上も持続するんですね。 2007年に発売されたミルガウスやオイスターパーペチュアルのカラーインデックスからクロマライトは採用されていますが、2008年に登場したディープシーによってクロマライトの知名度は大きく広まりました。 水中のような暗い場所でも視認性を保つことが必要とされるダイバーズウォッチには明るくて見やすく、長時間光り続けるクロマライトはかかせない存在と言えますね。 実用時計であることを哲学にしているロレックス。やはり夜光塗料においてもイノベーターだったんですね。

アーティスト村上隆と時計「ウブロ」のコラボ第2弾はレインボーの“お花

LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)傘下のスイスブランド「ウブロ(HUBLOT)」は、アーティスト村上隆とコラボレーションした時計の第2弾“クラシック・フュージョン タカシムラカミ サファイア レインボー”を発表した。価格は税込1225万4000円で、世界限定100本。

 前作に続き、村上の代表作である“お花”をモチーフにするが、第1弾がオールブラックだったのに対して、今回は透明なサファイアクリスタルの上にレインボーを表現した。12枚のカラフルな花びらをルビー、ピンクサファイア、アメジスト、ブルーサファイア、ツァボライト、イエローサファイア、オレンジサファイアなど487個の貴石で構成し、本作のために開発したボールベアリングシステムにより「元気よく」(村上)回転する。

 リカルド・グアダルーペ(Ricardo Guadalupe)=ウブロ最高経営責任者は「本作は手首に着けられる芸術作品だ!」と言い、村上も「『ウブロ』の熟練したテクニックが僕のインスピレーションの可能性を広げ、結果としてレインボーの新作が誕生した。特にサファイアの切削技術は世界最高峰であり、感動した」とコメントした。

 「ウブロ」と村上は今年1月、“クラシック・フュージョン タカシムラカミ オールブラック”(289万円、世界限定200本)を発表している。

時計コピー館

ショパール コピーアルパイン イーグル」は、高度なデザイン力と技術力を背景に持つショパールならではの志の高い新世代ラグジュアリースポーツであった。

ショパール「アルパイン イーグル ラージ」
1980年に発売され大ヒットとなった「サンモリッツ」にインスパイアされて誕生した新作。人生の進むべき方向を示すコンパスローズを刻んだねじ込み式リュウズは直径7.0mmという大型で巻き上げ感触は滑らか。自動巻き(Cal.01.01-C)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約60時間。ルーセント スティール A223×18Kエシカルローズゴールド(直径41.0mm、厚さ9.70mm)。100m防水。248万6000円(税込み)。
奥山栄一、吉江正倫:写真 Photographs by Eiichi Okuyama , Masanori Yoshie
名畑政治:文 Text by Masaharu Nabata
[クロノス日本版 2021年11月号掲載記事]

絶妙なサイズ感と快適な装着感に秘められた
興味深いストーリー
ショパール「アルパイン イーグル ラージ」

ダイアルの筋目模様はワシ(イーグル)の虹彩をイメージし、渋い色合いはベルニナ山群(スイス東南端に位置するスイス第三の山塊)に由来するベルニナグレー。この渋いカラーと筋目が針やインデックスを浮き立たせる効果を十分に発揮する。
 正直、ラグジュアリースポーツに、それほど興味はなかった。大体、ステンレススティールのスポーティーな高級時計なら大昔からあり、やや高額なダイバーズやクロノグラフも「ラグジュアリースポーツ」ではないのか? と思っている。

 そんな私の担当はショパールが2019年10月に発表した「アルパイン イーグル」。ではとにかく虚心坦懐に時計コピー館そのものと向き合うことにしよう。

 まずは外観。ベースは1980年にショパールがリリースしたブランド初のステンレススティールモデル「サンモリッツ」だが、原型と比べ、装飾的要素が抑えられて骨太感が増したように思える。

ショパール「アルパイン イーグル ラージ」

ブレスレットとケースの仕上げは、サテンとポリッシュを巧みに使い分け、カッチリとした造形美をより美しく引き立てる。サテン仕上げのキメも細かく、さすがショパールらしい技術の高さがうかがえる。
 装着感は文句の付けようがなく快適。重量もそれなりにあるが(実測で171g)、装着すると、そこまで重さは感じない。ケースも小ぶりに見える。ケース径は41mmだがベゼル径は38mm。これが実際よりコンパクトに見える秘密だろうが、実に巧妙な設計である。

 何よりも好感を持ったのはダイアル。模様が刻まれたダイアルは、実はあまり好みではないが、このモデルの筋目の入ったダイアルは鉱物を思わせる落ち着いたグレーとあいまって魅力的だ。インデックスはローマ数字の枠に蓄光素材を流し込んでいるが、この蓄光の線がやや細い。もう少し太くすればベストだろう。

 ブレスレットはガッチリしていて、ショパール コピーひねっても余分な遊びは感じられない。それでいてリンクの動きは滑らか。バックルは観音開きだが、ロゴを刻印したゴールドのセンターピースがあり、閉める際は上から下の順に操作する必要がある。できればセンターピースを廃して上下の順番なしに開閉できたら良いが、これは慣れなので使い込めば問題ないと思われる。

意外と知られていないサブマリーナーの逆回転防止ベゼルのこと!

先週末に友人と話をしていたときのことである。そのときに筆者が着けていたサブマリーナー(Ref.5513)の話題になったときに、ちょっとベゼルを動かした瞬間「あれ、右回転はできないようになっているんじゃないの」と言われた。

 その友人は時計の愛好家ではないものの、時計は複数所有しているしそれなりに知識はある。しかし、サブマリーナーの回転ベゼルに当初は逆回転防止機能が装備されてなかったことを知らなかったのである。ということでテーマ的にはちょっと時期外れの感はあるが今回はこの話題について取り上げる。

 まず、この回転ベゼルについて、あまりご存じない方のために簡単に説明したい。サブマリーナーのようなダイバーズウオッチの場合は、現在は高い防水性能だけでなくほかにも満たさなければならない様々な必須項目が工業規格などによって定められている。その項目のひとつに目盛が付いており、かつ逆回転防止機能がついた回転ベゼルを装備することが定められているのだ。

1979年頃に登場したデイト表示付きサブマリーナーの第2世代、Ref.16800。このレファレンスからベゼルに逆回転防止機能が付いた。また、風防もサファイアクリスタルとなり防水能力も300mに引き上げられた。Cal.3035を搭載https://www.rasupakopi.com/rolex_z68.html

 この逆回転とはベゼルが右回転できないようにすること。ダイバーズウオッチの回転ベゼルは経過時間を測定するために考案された。つまりどれだけ潜っているのか潜水時間(=酸素が残りどれだけもつか)を把握するためのものだ。潜水中にこのベゼルが誤って右回転してしまうと潜り始めた時間が実際よりも後になってしまい。潜水時間が短く表示されてしまう。それを防ぐために左にだけ回転できようにしているというわけだ。

そして本題だが、回転ベゼルが代名詞でもあるサブマリーナーには、当初からこの逆回転防止機能が付いていたわけではなかったのである。これが付いたのは実はサブマリーナー誕生から約26年後の1979年頃に登場し、サファイアクリスタル風防が初めて採用されたサブマリーナーデイト、Ref.16800からだったのだ。アンティークのロレックスが好きな人は知っている方も多いと思うが、もうかれこれ42年も前から逆回転防止機能付きということを思えば、知らないという人の方が多いのにも納得である。