2022秋冬コレクションから直送

不安定な世界情勢のなか開催された2022-23秋冬コレクション。新型コロナウイルスとの共存を目指し、8割以上フィジカルショーが戻ってきた矢先、ロシアによるウクライナ侵攻が世界中に暗い影を落とした。そんな今季、各ブランドは型にとらわれることなく、ブランドのアイデンティティを打ち出したさまざまなバッグを発表。そこで、人気ブランドから注目を集めたバッグをピックアップ。

ショパール コピーアルパイン イーグル」は、高度なデザイン力と技術力を背景に持つショパールならではの志の高い新世代ラグジュアリースポーツであった。

ショパール「アルパイン イーグル ラージ」
1980年に発売され大ヒットとなった「サンモリッツ」にインスパイアされて誕生した新作。人生の進むべき方向を示すコンパスローズを刻んだねじ込み式リュウズは直径7.0mmという大型で巻き上げ感触は滑らか。自動巻き(Cal.01.01-C)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約60時間。ルーセント スティール A223×18Kエシカルローズゴールド(直径41.0mm、厚さ9.70mm)。100m防水。248万6000円(税込み)。
奥山栄一、吉江正倫:写真 Photographs by Eiichi Okuyama , Masanori Yoshie
名畑政治:文 Text by Masaharu Nabata
[クロノス日本版 2021年11月号掲載記事]

絶妙なサイズ感と快適な装着感に秘められた
興味深いストーリー
ショパール「アルパイン イーグル ラージ」

ダイアルの筋目模様はワシ(イーグル)の虹彩をイメージし、渋い色合いはベルニナ山群(スイス東南端に位置するスイス第三の山塊)に由来するベルニナグレー。この渋いカラーと筋目が針やインデックスを浮き立たせる効果を十分に発揮する。
 正直、ラグジュアリースポーツに、それほど興味はなかった。大体、ステンレススティールのスポーティーな高級時計なら大昔からあり、やや高額なダイバーズやクロノグラフも「ラグジュアリースポーツ」ではないのか? と思っている。

 そんな私の担当はショパールが2019年10月に発表した「アルパイン イーグル」。ではとにかく虚心坦懐に時計コピー館そのものと向き合うことにしよう。

 まずは外観。ベースは1980年にショパールがリリースしたブランド初のステンレススティールモデル「サンモリッツ」だが、原型と比べ、装飾的要素が抑えられて骨太感が増したように思える。

ショパール「アルパイン イーグル ラージ」

ブレスレットとケースの仕上げは、サテンとポリッシュを巧みに使い分け、カッチリとした造形美をより美しく引き立てる。サテン仕上げのキメも細かく、さすがショパールらしい技術の高さがうかがえる。
 装着感は文句の付けようがなく快適。重量もそれなりにあるが(実測で171g)、装着すると、そこまで重さは感じない。ケースも小ぶりに見える。ケース径は41mmだがベゼル径は38mm。これが実際よりコンパクトに見える秘密だろうが、実に巧妙な設計である。

 何よりも好感を持ったのはダイアル。模様が刻まれたダイアルは、実はあまり好みではないが、このモデルの筋目の入ったダイアルは鉱物を思わせる落ち着いたグレーとあいまって魅力的だ。インデックスはローマ数字の枠に蓄光素材を流し込んでいるが、この蓄光の線がやや細い。もう少し太くすればベストだろう。

 ブレスレットはガッチリしていて、ショパール コピーひねっても余分な遊びは感じられない。それでいてリンクの動きは滑らか。バックルは観音開きだが、ロゴを刻印したゴールドのセンターピースがあり、閉める際は上から下の順に操作する必要がある。できればセンターピースを廃して上下の順番なしに開閉できたら良いが、これは慣れなので使い込めば問題ないと思われる。