スウォッチとオメガとのコラボレーションの下に展開されている「Bioceramic MoonSwatch」に、2025年8月9日(土)限定で販売される新作モデルが登場した。この満月を表すスタージョンムーンと、スヌーピーの世界観が楽しめる1本である。
スウォッチとオメガの「スピードマスター ムーンウォッチ」との“共同ミッション”によってつくられた「Bioceramic MoonSwatch」。2022年のスタート以来、さまざまなバリエーションが展開されてきた。そんなバリエーションのうち、満月の日のみに販売されることで話題を集めるコレクションがある。2025年8月9日(土)、この日の満月を表す「スタージョンムーン」に合わせて1日限定で販売されるのが、本記事で紹介する「MISSION TO EARTHPHASE – MOONSHINE GOLD」である。
米国の農事歴では、毎月の満月にそれぞれ名称が付けられており、8月はチョウザメ月を意味するスタージョンムーンとされている。そんなスタージョンムーンの日に限定販売される新作Bioceramic MoonSwatchは、月から見た地球の満ち欠けを表す“アースフェイズ”と、月の満ち欠けを表示する“ムーンフェイズ”を搭載することが特徴だ。ちなみにアースフェイズとムーンフェイズを併催したムーンスウォッチが発売されたのは、昨年11月の「MISSION TO EARTHPHASE」以来のことだ。
さらに特筆すべきは、このムーンフェイズがムーンシャイン™ゴールドによってコーティングされていること。ムーンシャイン™ゴールドは2019年にオメガが開発した独自合金で、シルバー、銅、パラジウムを加えることで、従来の18Kイエローゴールドよりも淡い色合いを持つ。この色合いは、夜空に輝く月の光が着想源となったとのこと。加えて経年変化に強いという強みもある。
一方の月にはスタージョンムーンからインスパイアされた、漁網のような模様が、もう一方の月にはスヌーピーの世界観を感じさせるイラストが施されている。
月から見た地球の満ち欠けは、地球から見た月の満ち欠けと同様に約29.5日周期となっているため、文字盤の小窓からは、地球での満月には地球が隠れ、地球での新月にはすべての姿を表した地球が見えるアースフェーズ。この機構はレトログラード機構をポエティックに再解釈したものとなっており、ムーンフェイズ表示の月とは逆方向の反時計回りに動く仕組みだ。
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また、アースフェイズの小窓のすぐ下に、フライングエースとしても知られるスヌーピーが、しばしば副操縦士を務める親友のウッドストックとともに月面に座っている様子が描かれている。このイラストには、秘密がある。UVライトを当てた時のみ、「I beat everybody」というフレーズの吹き出しが浮き出てくるのだ。このフレーズは月面着陸を達成した最初の腕時計である“ムーンウォッチ”の、パイオニア精神を遊び心あふれる演出で表現したものであり、物事を違った角度から想像する最初の人々へのオマージュとして設けられたものだが、元ネタは宇宙開発競争真っ只中の時期に発表された『Peanuts』の、名作コミック・ストリップからの引用とのこと。勇敢な宇宙飛行士に扮するスヌーピーが月へのミッションの勝利を宣言する時のセリフだという。
蓄光塗料をあしらうことで、セリフおよび地球が暗闇に浮かび上がるギミックはユニーク。と同時に、針とアワーマーカーにも蓄光塗料が施されているので、暗所でも時刻を確認することができる。
バイオセラミックを使った、ダークネイビーブルーのケース
他のBioceramic MoonSwatchと同様に、本作はバイオセラミック素材のケースを有している。バイオセラミックはスウォッチが特許を取得した素材で、3分の2がセラミックス、3分の1がヒマシ油を原料にしたバイオ由来素材だ。また、本コレクションのために特別に製造された、ダークネイビーブルーのカラーを備えたケースとなっている。このケースの非対称性やタキメータースケールを配した細身のベゼルなど、スピードマスター ムーンウォッチのアイコニックな要素がちりばめられつつも、このカラーのバイオセラミック素材によって、スウォッチらしい1本にも仕上がっていると言える。
ケースバックにはミッションステートメントが刻印されている。また、バッテリーカバーは地球にインスパイアされたデザインとなっており、ケースバック側からも本作の特別な世界観を楽しめる仕様だ。ストラップはネイビーのVELCRO®ラバーが取り付けられている。本コレクションにとって、ラバーの採用は初となる。ループはバイオセラミック製である。